2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21653048
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
渡邊 勉 関西学院大学, 社会学部, 教授 (30261564)
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Keywords | ライフヒストリー / 決定木分析 / Web調査 / ライフヒストリーカレンダー / 自由回答 / 家族歴 / 職歴 |
Research Abstract |
本年度は、第一に、関西学院大学社会学部卒業生調査のデータを利用し、ライフヒストリーデータの分析をおこなった。特に職歴、家族歴を中心に分析をおこなった。一方で、職歴や家族歴に関して決定木分析などの新しい量的分析方法の可能性を検討していった。他方で、人生の転機などの質的データの分析もおこなった。第二に、ライフヒストリー調査の実施、データの作成、簡単な集計をおこなった。調査は、インターネット調査会社のモニターである30歳代から50歳代までの女性500名余りを対象にWebを使っておこなった。この調査ではまず、ライフヒストリーに関する客観的情報を収集するために、カレンダー形式によって家族歴、職歴について詳細なデータを収集した。Webでおこなうことで、コンピュータ上で矛盾する回答を排除し、矛盾のある回答を最小にすることができた。また調査票をカレンダー形式にすることにより、家族歴と職歴、学歴などさまざまなライフイベントを関連づけながら回答できるように工夫した。さらに今回の調査ではさまざまな形で人生について自由に回答してもらうようにした。それにより人生に関する意識、意見、思いを収集していった。今年度は客観的なデータと主観的な人生の評価の間の関係についての分析までは至っていないので、来年度はこのデータを多角的に分析していくことで、量的分析と質的分析の統合の可能性について検討していきたい。
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