2011 Fiscal Year Annual Research Report
自閉症児と定型発達児の比較研究:社会性発達成立基盤‐自己制御と共感
Project/Area Number |
21653075
|
Research Institution | 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター |
Principal Investigator |
石川 文子 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所・児童・思春期精神保健研究部, 研究生 (20466212)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻井 弘美 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所・児童・思春期精神保健研究部, 協力研究員 (20455413)
稲田 尚子 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所・児童・思春期精神保健研究部, 研究員 (60466216)
|
Keywords | 自閉症スペクトラム障害 / 自己制御 / 共感 / 実行機能 / 顔表情 / 行動観察 / 未就学児(幼児含む) / 社会性 |
Research Abstract |
本研究に関しては、過去2年間は、初年度に実施したパイロット・スタディ(予備実験)を通した実験手順などの改良・改善に基づいた本実験を継続して行ってきた。結果、現在までに総計12名の自閉症リスク児の参加をみた。 昨年度は、データ取得の継続とともに、データの検討・解析、および結果発表を実施した。具体的には、厚生労働省委託事業である「1歳からの広汎性発達障害の出現とその発達的変化:地域ベースの横断的および縦断的研究(こころの健康科学研究事業』」の一貫として西東京市にて実施された、自閉症スクリーニング評定尺度(M-CHAT:Modified Checklist for Autism in Toddlers)および評価面接実施の結果、自閉症高リスク児に分類された被験児データベースに基づいてリクルートを継続し、本年度は追加5名のこどもの参加があった。本研究参加について、被験児と家族に実験・検査の詳細説明と同意書記入後、被験児の親との面接、パズル課題と紙芝居課題の観察実験を実施した。実験時の被験児の月齢24か月から48か月までであった。また、本実験のすべての課題は、独立行政法人、国立精神・神経医療研究センター2号館の専用の行動観察室内で行った。行動観察室にビデオカメラと三脚を用意し、実験の様子を撮影する。また、行動観察エリアと音響設備室との境にマジックミラーが設置され、音響設備室内から一方向的に行動観察エリア内の様子が伺えた。 実験データの検討・解析であるが、研究代表者が所属する大学で行った。結果、日本発達心理学会第23回大会(平成24年3月8-11日:於名古屋国際会議場)において、知見の一部を使ったポスター発表を行い、さまざまな研究者からの関心・フィードバックや将来的な共同研究についても感触が得られた。今後も、更に詳しいデータに基づいた検討を行い、大学の紀要や国際ジャーナル、学会などで発表予定である。
|
Research Products
(1 results)