2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21653078
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
積山 薫 Kumamoto University, 文学部, 教授 (70216539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 周司 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (10239600)
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Keywords | 読字速度 / 文字認知 / 高速逐次呈示法 / コントラスト / 文字サイズ / スクロール文字 / 老視 |
Research Abstract |
日本語3~4文字のかな単語をRSVP(Rapid Serial Visual Presentation:高速遂次視賞呈示)法で呈示時間を変化させて呈示し、読字速度を老視と健常視で比較した。3単語を遂次呈示して被験者に読み上げを求め、3セット(9語)中8語以上正答なら次のセットの呈示時間を短くし、正答が8語未満なら次のセットの呈示時間を長くし、適応法により呈示時間の閾値を求め、読字速度の閾値とした。 実験1~3では、観察距離一定(172cm)で、健常視者2名(21~22歳)と老視者2名(48~51歳)の遂行成績を比較した。 実験1では、背景と文字のコントラストを一定(100%)とし、文字サイズを操作して読字速度の閾値を測定した。その結果、急激に読字速度が低下する臨界文字サイズは、老視者0.3°、健常視者0.27°であった。実験2では、3種類の文字サイズにおいてコントラストを変化させた。その結果、コントラスト低下で読字速度は遅くなったが、急激に読字速度が低下する臨界コントラストが老視と健常視で異なるか、明瞭には確認できなかった。実験3では、3単語が水平にスクロールしながら現れる状況で、文字サイズを操作した。その結果、静止文字では読字可能な文字サイズであっても、スクロール文字では読字速度は低下した。 実験4では、表示サイズ一定のもと観察距離を変化させて(35cmと86cm)文字サイズ1°>0.4°の条件を設定し、コントラスを操作して健常視群7名(20~29歳)と老視群7名(45~54歳)の遂行成績を比較した。その結果、読字速度が急激に低下する臨界コントラストは、どちらの文字サイズでも老視群の方が健常視群より大きかった。
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Research Products
(3 results)