2010 Fiscal Year Annual Research Report
博物館による古写真と記憶の広域収集とテキストマイニングによる活用方策
Project/Area Number |
21653085
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
田原 直樹 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 教授 (50244695)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤澤 宏樹 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 講師 (30301807)
藤本 真里 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 助教 (60311487)
山崎 義人 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 講師 (60350427)
客野 尚志 関西学院大学, 総合政策学部, 准教授 (80322725)
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Keywords | 生涯学習 / 古写真と記憶 / 博物館 / テキストマイニング |
Research Abstract |
平成22年度は,まず古写真の広域収集として兵庫県淡路市仁井地区(兵庫県南部),兵庫県丹波市柏原地区および兵庫県三田市平野地区(兵庫県中央部),兵庫県朝来市与布土地区(兵庫県北部)から収集活動を行い,1000点超の画像データベース登録を行った。本研究の初年度から試行した(1)古写真の一時期借用,(2)博物館でのデジタル化,(3)提供者への返却,デジタルデータの使用許諾の取得および記憶の取得(アンケート),(4)地域での古写真展開催を通した記憶の二次データ(他者の記憶)の収集はほぼ手法として確立され,本研究の目的の一つである「新たな生涯学習のあり方の提案」の骨格ができたと言える。 また,兵庫県朝来市与布土地区では,記憶を収集するために前年度実施した古写真展に加え,写真提供者が参加者に向かって当時の様子を語る会を,本研究のもう一つの目的である「住民参画型調査と相互学習手法の確立」に向け試行した。住民参画の部分に課題が残ったものの,相互学習手法の一つとして一定の成果が得られた。 前年度に実施した古写真による当時の景観および集落構造の分析については,資料の一定のまとまりがあれば推定が可能な旨の研究論文を発表し,より詳細な地域学習の可能性を示すことができた。 平成23年度は,記憶の分析とその結果の地域還元の手法を確立することで,平成22年度までに一定の成果を得た「新たな生涯学習のあ.り方の提案」および「住民参画型調査と相互学習手法の確立」をとりまとめる。
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