2011 Fiscal Year Annual Research Report
保育所、幼稚園、小学校、中学校、高等学校までの一貫した食育カリキュラムの構築
Project/Area Number |
21653106
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Research Institution | Jissen Women's Junior College |
Principal Investigator |
白尾 美佳 実践女子短期大学, 食物栄養学科, 教授 (00352708)
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Keywords | 食育 / カリキュラム / 発達段階 / 教材開発 |
Research Abstract |
近年、子どもの偏食、孤食、朝食の欠食ならびに肥満や痩身傾向が増加し、適正体重である子どもが減少している。このような食生活の乱れを改善するために、食育の推進が求められている。 そこで、本研究では、乳幼児期から青年期までの食育を継続的な目でとらえ、保育所、幼稚園から小中高校における系統的、具体的な食に関する全体計画や指導計画、目標、評価方法を明確にする。また、新しい指導要領等に準じた各教科に連動したかたちで子どもたちが実践できる食育カリキュラムを構築することを目的とした。平成23年度の実施計画は、1)平成22年度までの研究の評価検討、2)食育推進基本計画の検証と新たな計画の分析、3)食育の可能性についての検討、4)食育カリキュラムの構築とした。これらの研究の結果は、平成17年に食育基本法が策定されて以来、保育所、小学校、中学校、高校でも食育という言葉が認識され、子どもたちの保育や教育の現場で多くとりいれられるようになってきた。各学校でのインタビュー結果では、地域や学校によって食育に対する取組方が違っており、実施されていない学校等も多い。また、数年前までは実施していても、授業時数の改定により、食育が実施できなくなってきている事が懸念される。すなわち、食育カリキュラムは各教科の中で、実施学年や時期を考慮しながら取り入れて行くとともに、各教科間の連携の仕方を工夫する必要性がある。なお、食育は幼小のうちから青年期までは幼稚園、保育所、学校におけるカリキュラムの中で実施し、さらに家庭や地域での食育についてもカリキュラムの中で取り入れて行くこと、高校卒業後についても間断なく継続することが重要であると思われる。
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