2009 Fiscal Year Annual Research Report
研究中心総合大学において特別の支援ニーズを有する学生に対する支援システムの構築
Project/Area Number |
21653108
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
細川 徹 Tohoku University, 大学院・教育学研究科, 教授 (60091740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川住 隆一 東北大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (20124208)
田中 真理 東北大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (70274412)
安保 英勇 東北大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (50250650)
熊井 正之 東北大学, 大学院・教育情報学研究部, 教授 (60344644)
吉武 清實 東北大学, 高等教育開発推進センター, 教授 (80111243)
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Keywords | 障害学生修学支援 / 発達障害 / 研究中心総合大学 |
Research Abstract |
本年度は、(1)研究中心総合大学である東北大学における「気になる学生」(発達障害が疑われる学生)の実態調査、(2)そのような学生に対する事例研究の蓄積による支援ニーズの把握、(3)支援システム構築のための環境整備を行い、当初の研究目的をおおむね達成することができた。 (1)では、東北大学の全学部・研究科(16部局)に所属する指導学生をもつ全教員1237名を対象に、発達障害(特にアスペルガー障害)が疑われる学生に関する質問紙調査を行った。回収率は約37%で、理工系からの回答が多い傾向がみられた。その結果、教員により発達障害の特徴があるとされた学生は全体の2.8%にのぼることがわかった。また、そのような学生は各課程(学部、博士課程前期、博士課程後期)の最終学年に多かった。(2)では、学生相談所に来談に訪れた学生や理系学部学生の必修科目である自然科学総合実験で履修に困難を抱える学生のうち、発達障害が疑われる学生の事例研究を行い、研究室等における対人関係のつまずき、単位取得の困難、引きこもりからの再出発、就職などについて具体的な支援ニーズがあることがわかった。(3)では、発達障害が疑われる学生に対する支援の一環としてピア・サポーターを養成して活用することを考え、学部生・院生合わせて33名を対象に講習会を開催した。これを踏まえて、次年度は学生相談所・教育学研究科等の専門家集団を中核とし、部局間の担当者ネットワークを構築して大学としての支援体制を整えつつ、そこに、幅広い学部・学年の学生からなるピア・サポーターが早期発見・早期対応の足がかりを作るという仕組みを構想している。
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Research Products
(4 results)