2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21654004
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
斎藤 睦夫 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教 (30507736)
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Keywords | 均等分布次元 / GPGPU |
Research Abstract |
擬似乱数の研究者の原瀬晋氏および連携研究者の松本眞教授と共同で、超一様分布列およひ擬似乱数の性能評価に使用される均等分布次元の計算アルゴリズムを改良し、従来の方法である双対ラティスを使用したラティスリダクション法に比べて実際の計算時間で十倍以上高速なアルゴリズム(SIS法)を開発し、Mathematics of Computation誌に発表した。その後、SIS法よりさらに高速なアルゴリズムを開発し、現在論文投稿中である。 GPGPUによる超一様分布列の生成は、一般に、擬似乱数の生成に比較して低速であるので、超一様分布列の高速生成についての基礎的な研究を行った。そのためにクラフィックプロセッサを使用して、並列計算を高速に行う方法であるGPGPUについて調査を行った。具体的には、NVIDIA社のGTX260グラフィックプロセッサのCUDA環境において高速に擬似乱数および超一様分布列を生成する方法を研究し、ホームページ上で発表した。フランスClermont大学のISIMA研究所の研究チームが、この疑似乱数生成法を評価し、一部問題が判明したためアルゴリズムを改善した。このGPGPUでの擬似乱数生成論文は現在投稿中である。 ヤング図形に基づく重み付けよる超一様分布列の生成について、計算機実験を行った。この結果、ヤング図形に基づく重み付けと、生成された超一様分布列による積分誤差の間の相関は低いことが確認された。つまり否定的な結果が得られた。この結果を松本眞教授と再検討し、Walsh関数の概念がヤング図形を含むより一般的な重み付けに対応し、Walsh関数によって超一様分布列を評価するという方向に方針転換し、計算機実験の準備を進めている。
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Research Products
(3 results)