2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21654004
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
斎藤 睦夫 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教 (30507736)
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Keywords | 均等分布 / GPGPU / Walsh関数 |
Research Abstract |
昨年までに開発した疑似乱数生成法MTGPは、NVIVIA社のGPGPU用の疑似乱数ライブラリCURANDに疑似乱数生成法の一つとして採用された。また、パラメータを変えることによって多数の疑似乱数系列を生成することのできる疑似乱数生成器TinyMTを開発した。MTGP、TinYMTについては、現在論文投稿中である。 昨年よりWalsh関数によって超一様分布列を評価するという方向で研究を進めてきたが、東京大学の松本眞教授、UCLAAnderson School of ManagementのKyle Matoba氏との共同研究によって一定の成果を上げることが出来た。私たちの開発した評価指標WAFOM(Walsh figure of Merit)は、S次元の単位立方体内の点集合に対して、実数値で評価を与えるものであり、QMCにおける積分誤差の上限評価に使用出来るものである。更に、WAFOMの計算において離散フーリエ逆変換を使用すると計算量が0(nSN)になることを証明した。ここで、nは二進数での小数点以下の桁数、Sは次元、Nは点の数である。WAFOMが高速に計算可能であることから、TinyMTのようなパラメータ化された線形疑似乱数生成器で周期の短いものの全周期渡る点列を、WAFOMによって評価し評価値のよいものを超一様分布列として採用することが可能になった。超一様分布列の実験的な評価方法として、理論的な積分値の分かっているいくつかの関数(Gentz関数)で数値積分をするという方法があるが、WAFOMの評価値のよい点列はGentz関数の積分誤差も小さいという結果が得られた。WAFOMについても現在論文投稿中である。
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Research Products
(3 results)