2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21654011
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
作間 誠 Hiroshima University, 大学院・理学研究科, 教授 (30178602)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 聖一 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60254380)
|
Keywords | 2橋結び目 / 結び目群 / 橋分解 / small cancellation theory |
Research Abstract |
釜山大学Donghi Lee准教授との共同研究により,研究計画で述べた予想5(後述)の肯定的解決という大きな進展を得ることが出来た. 予想5. KRを傾きrの2橋結び目,Sをその2橋分解を与える球面が定めるKの補空間内の4点穴あき球面とする.理想頂点∞またはrを頂点に持つファレイタイル張りの辺に関する鏡映変換全体が生成する群をΓとする.このとき,S上の傾きsの単純閉曲線が結び目補空間内でヌルホモトピックとなるための必要十分条件は,sがΓによる∞またはrの軌道上にあることである. この予想の証明は組合せ群論におけるsmall cancellation thoeryを用いることにより得られたが,証明の要点は,2橋結び目群の2元生成1関係式の群表示が条件C(4), T(4)を満たすことを,関係式を詳細に調べることにより証明したことにある. 更に,予想5解決の系として,研究計画で述べた予想6「2橋結び目群の間の全射準同型はOhtsuki-Riley-Sakumaのより構成されたものに限る」を「上方メリディア対を保存する」という条件の元での肯定的解決を得ることが出来る. 尚,この予想5はMinskyにより一般のヘガード曲面に対する問題へ一般化されているため,本共同研究成果はMinsky提案の問題の解決にもヒントを与えている.
|