2011 Fiscal Year Annual Research Report
光触媒の強い酸化力と超親水性を使用した新印刷法の開発
Project/Area Number |
21654043
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Research Institution | 財団法人神奈川科学技術アカデミー |
Principal Investigator |
藤嶋 昭 財団法人神奈川科学技術アカデミー, 重点研究室, 室長 (30078307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 一弥 財団法人神奈川科学技術アカデミー, 重点研究室光触媒グループ, 研究員 (70514115)
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Keywords | 光触媒 / オフセット印刷 / 自己組織化単分子膜 / パターニング / 超親水-超撥水パターン |
Research Abstract |
本研究では、酸化チタン光触媒が紫外光照射下で示す強い酸化分解力と超親水性に着目し、「チタン板を用いた環境にやさしい印刷法の開発」を行う。平成23年度の計画はオフセット印刷版の大型化、輪転機を用いた印刷試験用サイズ(67cm×56cm)のサンプル作製(大型サンプルの熱処理など、必要に応じて外部に処理を委託する)、輪転機を用いた印刷の実施についての検討であった。 <結果> ・オフセット印刷版を大型化した。具体的にはA1サイズのチタン基板上に超親水-超棲水パターンを作製し、湿し水の塗布後に油性インクが超撥水部分に塗布されるかについて検討した。その結果、選択的な油性インクの塗布が見られ、基板上に油性インクパターンが生成することが明らかになった。 ・簡易的な印刷機を用いて印刷試験を行った。印刷解像度の確認、耐刷性を明らかにした。 ・上記基板の再生処理を施し、再び印刷機を用いて印刷試験を行った。初版の印刷パターンが残像として残らないことを確認し、印刷版が再生可能であることを明らかにした。またこれを10回繰り返したが、再生は可能であった。 ・上記の他にも光触媒である酸化チタンと撥水性を示すポリジメチルシロキサンを複合したファイバーを作製し、それがプラズマ照射によってすみやかに超親水化することを見出した。また、大気中で放置することで疎水性へと濡れ性が変化した。また超親水性-疎水性の切り替えができることを明らかにした。印刷へと応用できるか検討中である。 ・以上の研究申請期間で得られた成果を総括した。また、特許の申請を検討している。さらに、成果発表(学会、論文)についても検討している。
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Research Products
(4 results)