2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21654052
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐野 正人 Yamagata University, 大学院・理工学研究科, 教授 (40344816)
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Keywords | 電気対流 / 自発的回転運動 / コロイド分散液 / クリップ / 重力 |
Research Abstract |
2枚の平行平板電極で0-リングを挟み、その中に荷電コロイド粒子が分散した水を入れておく。また、液体が漏れないように、電極板をクリップで挟む。0-リング面が水平になるように電極を垂直に立てて、水の電気分解が起こる以上の直流電圧を印加すると、ベナール対流に似たセルを敷き詰めたパターン状にコロイド粒子が集まり、さらに、パターン全体が0-リングの中心を基点として回転するのが観察された。パターンが確認できるころには、回転は等角速度運動であった。角速度ωは電極を挟んでいるクリップが重力の垂線と成す角度θに依存する。具体的には、ωはsinθの依存性を示した。 今回、0-リングの厚さを変えて角速度を測定した。クリップはフックの法則に従い、0-リングの厚さを変えるということは、電極を挟んでいるクリップの力を変えることと同等である。その結果、角速度はクリップの力に比例することがわかった。クリップ強度を大きさに持ち、クリップから回転中心に向かうベクトルをCとし、重力ベクトルをGとすると、上述の結果からω~CXGという関係式を実験的に導き出すことができた。 現在は、パターンを構成するセル内部の流動の様子を側面観察用顕微鏡で直接観察するための条件(回転運動しているセルを追跡しなければならない)を検討中である。
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