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2009 Fiscal Year Annual Research Report

回転球内の2層磁気流体運動の研究

Research Project

Project/Area Number 21654064
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

竹広 真一  Kyoto University, 数理解析研究所, 准教授 (30274426)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山田 道夫  京都大学, 数理解析研究所, 教授 (90166736)
Keywords地球内核 / 地球流体核 / ダイナモ作用 / 磁気対流 / 回転対流 / ジュール加熱
Research Abstract

本年度は主として外側球殻の状態に対する内球の応答問題を理論的に考察した.特に外側球殻内の磁場が内球に貫入することで発生する水平不均一なジュール加熱が引き起こす内球内の流れ場を求めることを行った.まず地球内核の状況下で予想されているさまざまな物性値を用いたスケーリングを行い,水平不均一なジュール加熱が引き起こす流れの強さのオーダーを見積もったところ,これまでに研究されている他の要因により引き起こされる流れの強さと同程度あるいはそれ以上であることが明らかになった.次に,このスケーリングを基に支配方程式の各項の大きさを比較することで内球内の流れを支配する近似方程式を導出した.さらに変数を水平方向に球面調和函数で,動径方向に球ベッセル函数で展開し,適当な境界条件を適用することで,任意の外側球殻-内球境界での磁場分布に対する近似方程式の定常解を理論的に求めることに成功した.その解の主な特徴は(1)内球内のジュール加熱は内球表面のトロイダル磁場によってのみ引き起こされる.ポロイダル磁場によって加熱は生じない.(2)もっとも低次な水平不均一を伴うジュール加熱は水平全波数2のトロイダル磁場分布である.(3)水平全波数2,方位角波数0のトロイダル磁場分布が引き起こす流れ場は赤道で内向きの流れ,極域で外向きの流れとなる.(4)内球表面付近に応力の弱い境界層が形成され,その厚さは内球の安定度を表わすレイリー数の-1/6乗に比例する.地球内核の物性値を適用すると50km程度となる.
このジュール熱による流れは外側球殻との質量交換を生じさせるために,内球表面での潜熱の吸収・解放と軽成分の吸着・放出が発生し,外側球殻中の流れ場とダイナモ作用へと影響を及ぼし,外側球殻中の磁場分布を変化させる可能性がある.さらにこの磁場分布の変化は再びジュール熱分布を変化させ内球中の流れに影響すると考えられる.
以上の結果を国際雑誌Physics of the Earth and Planetary Interiorへ投稿中である.

  • Research Products

    (2 results)

All 2009

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] 回転球殻MHDダイナモ解に対する上部力学的境界条件の影響2009

    • Author(s)
      佐々木洋平, 竹広真一, 林祥介, 倉本圭
    • Journal Title

      ながれ 28別冊

      Pages: 106-106

  • [Journal Article] 高速回転球殻中に出現する柱状螺旋状対流のロスビー波伝播性質による解釈2009

    • Author(s)
      竹広真一
    • Journal Title

      ながれ 28別冊

      Pages: 45-45

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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