2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21654064
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹広 真一 京都大学, 数理解析研究所, 准教授 (30274426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 道夫 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (90166736)
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Keywords | 地球内核 / 地球流体核 / ダイナモ作用 / 磁気対流 / 回転対流 |
Research Abstract |
本年度は,内球と外側球殻の3次元回転球及び球殻磁気流体結合モデルを構築し,数値実験を行った.モデル内では内球内の流れ場が外側球殻でのダイナモ過程において生成された磁場のジュール熱により駆動される.その一方で内球表面での動径速度分布が外側球殻での下端の軽成分(浮力)フラックス分布を与えることで,内球の流れ場が外側球殻での流れ場に影響する. 数値実験はエクマン数を10^<-3>と10^<-4>,プランドル数を1,内外半径比を0.35,レイリー数を臨界の約2~3倍程度,磁気プランドル数を3から10に選んで時間積分を実行し,球殻内での対流が発達し自励的に磁場が発達あるいは減衰する様子を観察した. その結果,内球外側球殻間の相互作用が存在し外側球殻下端の浮力フラックス分布が内部的に変動する状況下においても,磁場が自励的に発達維持される解が見いだされた.しかしながら内球に引き起こされる流れ場の分布,ならびに球殻下端の浮力フラックス分布はエクマン数の値によって異なっていた.エクマン数が10^<-3>で磁場が自励的に発達維持されている典型的な解では内球内でのジュール熱分布が極付近で最大となり,浮力フラックスが赤道付近で強められていた.一方で,エクマン数が10^<-4>での典型的な解では,内球内でのジュール熱分布が赤道付近で最大となり,浮力フラックスが極付近で強められていた.このような違いは,外側球殻において発達維持される磁場の幾何学的形状がエクマンの値によって異なっていることに起因していると考えられる.
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