2009 Fiscal Year Annual Research Report
原始惑星系降着円盤の運動構造に関する地球流体力学的考察
Project/Area Number |
21654065
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
林 祥介 Kobe University, 理学研究科, 教授 (20180979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 義次 神戸大学, 理学研究科, 教授 (30172282)
岩山 隆寛 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (10284598)
竹内 拓 北海道大学, 低温科学研究所, 准教授 (40372651)
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Keywords | 原始惑星系円盤 / 対流不安定 / ダスト成長 / 楕円渦 / 軸対象化過程 |
Research Abstract |
原始惑星系降着円盤ガスを記述する基礎方程式の定式化を検討し、そこへの地球流体力学的諸概念の適用可能性を検討すること、そして、非軸対称擾乱の考察の基本となる軸対称場の性質を調べることを行うことが本研究課題の最終目標である。 本年度は、まず原始惑星系円盤に関する流体力学的研究として、原始惑星系円盤の動径方向にエントロピー勾配があるときの、系の流体力学的安定性を、線形摂動の時間発展を数値的に積分することにより調べた。その結果、摂動の振幅が一時的に増幅される現象が確認され、動径方向のエントロピー勾配により系が不安定になる可能性が示唆された。また、関連するより基礎的流体力学的な研究として楕円渦領域の軸対象化過程についても解析的・数値的研究を行った。 さらに、原始惑星系円盤中のダストの振る舞いに関して、基礎方程式のレベルから見直す研究も行った。従来の研究ではダストを流体(連続体)として取り扱っているが、付着成長によりダストの個数が減少すると流体としての取り扱いは不適切となり、離散粒子として扱わなければならないことを指摘し、ガス・ダスト系の基礎方程式系に加えるべき変更を明らかにした。 原始惑星系円盤中のダストの振る舞いに関連する研究として、ダスト合体成長方程式を解いて円盤中のダスト成長・赤道面への沈殿過程の数値計算を行い、円盤内ダストのサイズ・空間分布を求めた。さらにこれをもとに幅射輸送計算を行い、円盤からのダスト放射のモデル計算を行なった。計算の結果、周囲の分子雲の密度がn>10^4cm^3である場合、10^6年程度の年齢の円盤から放射される、赤外線領域におけるダスト連続光のスペクトル・エネルギー分布が観測値を再現することが示された。
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[Presentation] 原始惑星系円盤からの水素分子輝線:2-1S(1)/1-0S(1)輝線比の観測と円盤内ダスト進化2009
Author(s)
野村英子, 高木悠平, 伊藤洋一, 杉谷光司, 渡辺誠, J.S.Bary, D.A.Weintraub, 相川祐理, 辻本匡弘, 中川義次, T.J.Millar
Organizer
日本天文学会2009年秋季年会
Place of Presentation
山口大学(山口県)
Year and Date
2009-09-15
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