2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21654083
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安藤 晃 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90182998)
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Keywords | プラズマ加速 / イオン加熱 / 温暖化ガス / 二酸化炭素排出削減 / プラズマ・核融合 / 高周波プラズマ生成 |
Research Abstract |
現在の環境問題の最優先課題として温暖化ガス排出削減問題がある。省エネ対策や低炭素社会を目指した研究開発が多数進められている。 地球極域における発散磁場を利用し、磁気ノズル加速を人為的に行うことで二酸化炭素など温室効果ガス種を地球外に排出できれば、現在問題となっている温暖化問題が解決出来る可能性がある。本研究では、この着想を評価するために、その基盤技術を確立することを目的として実施された。本研究では、多種混合ガスのイオン加熱の検証と高効率化、および地球磁場を模擬した磁気ノズルによるイオン加速とディタッチメント効果を実験的に明らかにし、温室効果ガス削減に向けた直接的手法としてその研究基盤の確立を目指す。 本研究の目的であるプラズマ加速を用いた温暖化ガスの地球外排出手法を確認するために、選択的なイオン加熱の検証と高効率化、および地球磁場を模擬した磁気ノズルによるイオン加速と離脱実験を行った。H23年度では、模擬ガスとして二酸化炭素と質量の近いアルゴンのほか、水素、ヘリウム、ネオン、またさらに重いクリプトンガス等希ガスを中心に動作ガスとして用い、高周波を用いたプラズマ生成実験とともに、磁気ノズルにおけるイオン加熱・加速効果を検証した。特に磁場形状が与える加速効果について実験を行い、プラズマ中に流れる反磁性電流やホール電流と、発散磁場成分とによるローレンツ力が、プラズマを加速することを見いだした。さらに磁力線からの離脱についてイオンマッハ数、アルヴェンマッハ数などの検証を基に磁力線からの離脱条件について検討を進め、磁気ノズル条件た対して必要なプラズマ密度やマッハ数を与える指標を得た。
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