2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21655005
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤芳 暁 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 助教 (70371705)
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Keywords | 紫外 / アミノ酸 / 単一分子分光 / タンパク質 / 顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、天然状態で全てのタンパク質が有する芳香族アミノ酸残基を蛍光プローブとすることで単一タンパク質分光を全てのタンパク質に適応できる分光法とすることにある。本研究が成功すれば(室温の実験も含めて)世界で初めての芳香族アミノ酸の単一分子観測となる。この技術はプローブとしての高い応用性に加えて、光センサータンパク質の生理機能を解明につながる学術的にも重要なタンパク質の構造情報を引き出すことができる。 本年度は、単一アミノ酸分光を実現するための光源として、二種類の光源を試作した。第一の光源では、フォトニック結晶ファイバーを用いた波長可変光源を作成した。その結果、400-500nmの波長範囲で高速に波長可変な光源を得ることに成功した。しかし、芳香族アミノ酸を励起できる波長300nmよりも短い領域ではこの方法の発生が難しいことが分かった。そこで、第二の方法で、紫外光発生のテスト実験をおこない、成功した。この方法では、波長可変のチタンサファイアレーザーの出力の第三高調波を取ることで紫外光を発生させた。この方法では、第一のフォトニック結晶ファイバーを用いた場合(0.1秒)に比べて、波長走査の時間が、一点当たり、数秒かかってしまうという欠点がある。しかしながら、この紫外光は波面整形後で、300nmよりも短波長で、数ミリワットの出力の紫外光発生が可能であることが分かった。来年度はこの光源を用いて単一アミノ酸分光の実現を目指す。
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Research Products
(5 results)