2009 Fiscal Year Annual Research Report
実時空間水素移動可視化に向けた超高速クーロン爆発プロトン散乱波の干渉観測
Project/Area Number |
21655009
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
板倉 隆二 Japan Atomic Energy Agency, 量子ビーム応用研究部門, 研究職 (80334241)
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Keywords | プロトン散乱波干渉 / 超高速水素移動 / 実時空間観測 / クーロン爆発 / 2次干渉 |
Research Abstract |
平成21年度には、すでに実働しているコインシデンス同時計測運動量画像装置をベースに、装置開発を進め、実施した研究成果は以下のとおりである。 (1)強レーザーパルスによる分子配向の実現や初期振動分布の単一状態化のため、冷却分子線源の開発を行った。これまで、1段の差動排気に、もう1段、差動排気部分を追加し、2つのスキマーが、調整せずに同軸となるような設計を行い、また、真空排気速度も大きくした。 (2)分子線化のため導入分子数の増加とクーロン爆発のためにレーザー強度を上げる必要があることから、残留ガスの大幅減少に向け、メインチャンバーに液体窒素トラップを導入した。 (3)高時間分解能Pump-Probe実験に向けたピエゾ素子を用いた光学遅延ラインの設置を行い、光1周期以下の分解能が達成されている。 (4)レーザー場フリー・アライメント実現に向けたシミュレーションコードの開発を行った。 (5)同種2粒子同時計測解析プログラム開発のために、等核2原子分子である酸素の2価イオンから生じた2つの酸素原子イオンの同時計測を行い、基礎データを取得した。現在、プログラム開発を進めている。 以上のように、初年度に要素技術開発をほぼ終え、2年目に実験データ取得を進めていく。
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Research Products
(1 results)