2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21655017
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
齋藤 慎一 Tokyo University of Science, 理学部, 教授 (80283076)
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Keywords | インターロック化合物 / 遷移金属触媒 / カップリング / ロタキサン / カテナン |
Research Abstract |
本研究では「触媒反応を活用することにより、従来の合成法とは概念的に異なるインターロック化合物の合成法を確立し、これまで合成困難であった新規インターロック化合物を合成すること」を目的として研究をすすめた。具体的には様々な大環状遷移金属錯体を合成し、環状錯体を用いたロタキサンの効率的な合成法を確立し、さらに本法をカテナンの合成へと応用することを目指している。今年度は大環状金属錯体の設計および合成をおこなった。 触媒部位を環内に含んだ大環状金属錯体として金属-カルベン錯体を含む大環状化合物、あるいはBINOL誘導体を部分構造として持つ化合物の合成に成功した。これらの化合物は、対応する非環状の金属錯体がSuzukiカップリング、Mizoroki-Heck反応、あるいはアルドール反応などにおいて高い触媒活性を示すことがすでに知られている。また、環の構造、大きさが反応性、あるいはロタキサン、カテナンの収率、安定性に大きく影響を及ぼす可能性があるので、様々なサイズの大環状金属錯体を合成し、その触媒活性について検討をすすめている。
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Research Products
(10 results)