2009 Fiscal Year Annual Research Report
バイオアベイラビリティ試験のためのマイクロ消化器モデルの開発
Project/Area Number |
21655025
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 記一 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (50321906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 香枝 日本女子大学, 理学部, 准教授 (40373310)
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Keywords | マイクロチップ / バイオアベイラビリティ試験 / バイオアッセイ / マイクロ流体デバイス / 消化吸収 / Caco-2 |
Research Abstract |
本研究は、経口投与された物質が胃や腸でどのような作用を受け、腸管からどれだけ吸収されるかを検定するためのマイクロシステムを開発することを目的とする。具体的には数cm角のマイクロチップ内部に胃および小腸に相当する部位を構築し、これらを流路で結んだデバイスを作製して、胃液での消化、膵液・腸液での消化、腸内細菌との反応、腸上皮組織からの吸収を一連の流れの中で行わせるシステムを開発し、その性能を評価することを目指した。 ・消化部位のマイクロチップ化 マイクロチップ内に胃に相当する機能を構築した。数μL以下の容量を持った胃を作製し、ここに試験試料を導入する流路と胃液を導入する流路、十二指腸部へ抜ける流路を作製し、流体制御系の最適化を行った。胃液としては最も一般的な組成の人工胃液を用い、溶液の制御方法としては全ての溶液が連続的に流れ続ける連続流型でおこなった。 十二指腸部位における膵液などとの混合反応についても全く同様の開発を行った。両者は溶液組成が異なるものの、技術的には類似のプロセスで実現可能であった。 ・腸上皮組織のマイクロチップ化 マイクロチップ内にメンブレンフィルターを配置し、その上側に腸上皮のモデル細胞であるCaco-2細胞を培養したマイクロ腸管を作製し、透過性試験を行うことにより性能を確認した。
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