2009 Fiscal Year Annual Research Report
分子識別機能を有する色素プローブ/デンドリマー複合体の開発
Project/Area Number |
21655030
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
早下 隆士 Sophia University, 理工学部, 教授 (70183564)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 明 上智大学, 理工学部, 准教授 (00119124)
橋本 剛 上智大学, 理工学部, 助教 (20333049)
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Keywords | 糖鎖 / 識別機能 / アゾ色素 / 化学センサー / ボロン酸 / デンドリマー / 超分子 |
Research Abstract |
生体分子として重要な役割を担っている糖は、栄養素、代謝、細胞骨格保持に関与している。しかしながら、糖質はスペクトル的に感知できる官能基を有しておらず検出には困難が伴う。そのため生体中で適応可能な、水中で高度な応答能を有する人工糖認識センサーを開発することは生体内での糖の働きを明らかにし、また疾患予防や治療への応用が期待される。本研究では、デンドリマー界面での静電相互作用が期待できるスルポ基を1つ有するフェニルボロン酸型アゾプローブ(2-BAzo-NP)の応答に対するアミノコア型デンドリマーの世代効果を調べ、スルポ基を2分子有する1-BAzo-NP応答に対するものと比較することにより、何故世代効果に依存した選択性が出るのか等応答機構の解明を行った。各プローブの構造、及びデンドリマー(G4)を添加していった際の糖応答能を調べた結果、1-BAzo-NPの場合、デンドリマー表面へのプローブの集積が最大となる時、糖応答能も最大となった。しかし、2-BAzo-NPの場合、本来デンドリマー表面へのプローブの集積が最大となる1/2の濃度で応答能が最大となった。これは、プローブがデンドリマー表面上の2つのサイトにわたって結合しているためと考えられる。これより、世代の大きいデンドリマーでは更なる結合サイトの阻害が示唆される。また、2-BAzo-NPの場合、さらにデンドリマーを添加しても応答能が変わらないのに対し、1-BAzo-NPの場合では更なるデンドリマーの添加と共に応答能が小さくなった。このことから、デンドリマーとの相互作用は2-BAzo-NPの方が強いと考えられる。またアゾプローブの種類とデンドリマー世代の違いによって、全く異なる等選択制が発現することを見出すことができた。
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[Journal Article]2009
Author(s)
早下隆士
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Journal Title
図解-最先端イオン交換技術のすべて, 第3章8節「イオン認識と超分子」(工業調査会(神崎〓監修, 日本イオン交換学会編))
Pages: 160-163
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[Journal Article]2009
Author(s)
橋本剛, 早下隆士
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Journal Title
超分子サイエンス&テクノロジー, 第1章3節「クラウンエーテルによる分子認識と超分子形成」(NTS(国武豊喜監修))
Pages: 75-82
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