2010 Fiscal Year Annual Research Report
有機巨大分子・磁性金属ナノハイブリッド系の構築と機能
Project/Area Number |
21655052
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
伊與田 正彦 首都大学東京, 理工学研究科分子物質化学専攻, 特任教授 (50115995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大谷 裕之 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (30213763)
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Keywords | 有機巨大分子 / 磁性金属 / ナノハイブリッド系 / フェロセニルアミノトロポン |
Research Abstract |
近年、ナノスケールの有機・無機ハイブリッド系に関する研究が大きな注目を集めており、ナノ構造を持つ機能性材料の構築が活発に研究されている。このようなボトムアップ方式による機能材料の構築には、効率的な骨格合成が欠かせないが、これまでに知られている合成法を用いると、その達成は容易ではない。申請者はすでにサブナノサイズおよびナノサイズのπ電子系の合成を行っているので、その合成法を発展させて明確な構造および酸化還元能を有する有機・無機ハイブリッド系を構築し、低温における永久電流の誘起、ソレノイドとしての機能、および分子レベルでのデバイスとしての機能を発現させるのが本研究の目的である。 以上の目的に沿って、ナノ構造体を形成する有機π電子系・磁性金属ナノハイブリッド系の研究を進めた。その結果、フェロセニルアミノトロポン銅(II)錯体のジカチオンが特異な構造と強磁性相互作用を示す系であることを明らかにした。また、ビス(ピリジルエチニル)テトラチアフルバレン・遷移金属錯体のカチオンラジカル塩が、半導体程度の電気伝導度を示すセミミクロンサイズのリングを生成することを見出したので、磁場中でソレノイド特性を示すかどうかを調べた。さらに、テトラチアフルバレン・ビスアミドが二重ラセン構造を持つファイバーを形成することも見出した。この二重ラセンは低温でトンネル伝導を示す半導体である。
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Research Products
(16 results)