2011 Fiscal Year Annual Research Report
フレキシブル半導体上におけるスピン機能創出とトランジスタ応用
Project/Area Number |
21656005
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宮尾 正信 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 特任教授 (60315132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐道 泰造 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 准教授 (20274491)
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Keywords | 電子デバイス・機器 / 集積回路 / ディスプレイ / 強磁性体 / スピントランジスタ |
Research Abstract |
本研究では、フレキシブル半導体(擬似単結晶SiGe/フレキシブル基板)をベースとしたスピントランジスタの創製を目指し、その基盤技術の探索と構築を行う。本年度は3年計画の最終年度として、(1)方位制御された擬似単結晶SiGeの低温形成(≦350℃)と(2)強磁性ホイスラー合金/SiGe構造の高品位形成と機能評価を行った。 (1)非晶質SiGe薄膜の金属触媒誘起成長を検討した。現在までに報告されている金属触媒誘起成長温度と触媒金属-SiGe系の共晶温度との関係を検討し、低温成長(≦350℃)が期待できる新触媒種としてAuを選択した。Au/SiGeの相互拡散を制御することにより、ランダムなバルク核発生を抑制すると共に界面核発生を顕在化する手法を検討した。その結果、(111)配向しかつ大粒径(~100μm)を有するSiGe結晶を低温熱処理(≦350℃)にて実現した。 (2)強磁性ホイスラー合金(Co_2FeSi他)のエピタキシャル成長に与える歪みの影響を、格子定数の異なる単結晶Si_<1-x>Ge_x(0≦X≦1)膜基板(格子定数:0.545~0.565nm)を用いて検討した。SiGe膜上に強磁性ホイスラー合金のヘテロエピタキシャル成長を行い、その結晶性を電子顕微鏡で観察すると共に、規則度を詳細に検討した。ホイスラー合金の規則度と組成の関係を評価し、規則度向上のプロセス指針を明らかにした。さらに、強磁性ホイスラー合金/SiGe構造の磁気及び電気特性を解明すると共にスピン機能を実証した。
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