2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21656007
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
三木 一司 National Institute for Materials Science, ナノ有機センター, グループリーダー (30354335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯崎 勝弘 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノ有機センター, 研究員 (30455274)
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Keywords | プラズモン / 近接場 / 光化学反応 / 流体デバイス |
Research Abstract |
提案するプラズモニクスデバイスは、μTAS(化学分析用流体デバイス)に金微粒子SAM膜(2次元配向膜)を組み合わせたものです。流路部分にアルキル鎖+チオール基を側鎖として修飾した金微粒子を使ってSAM膜を形成し、この流路部分で光化学反応を起します。金微粒子SAM膜の利用で、金微粒子サイズや形状と間隔を精緻に制御できますし、均一な光照射を担保できます。反応用光と分析光は裏面から入射させ、流路底面(光化学反応液と基板の界面)で多重全反射できます。装置はオープンループで利用できるため、高いスループットの光化学反応が可能です。反応溶液は回収して化学反応率を定量的に評価します。本デバイスは非常に簡便な構造のために、更なる微細加工を付加的に施したシステム的な研究が容易です。本年度は、この装置のキーテクノロジーとなる、金ナノ粒子列の作製と配列の基板固定化に成功した。 具体的には、電気詠動と溶媒蒸発の両者を組み合わせた手法を考案し、この手法により金ナノ粒子列の作製と化学的固定に成功した。10-100nmの金ナノ粒子をアルカンチオールで修飾し、この修飾金微粒子を使ってSAM膜(2次元配列膜)を形成した。ガラス基板には金薄膜層を形成し、この上にアルカンジチオールで化学修飾し、溶媒中に修飾金ナノ粒子を分散させてから、新手法を試した結果、90%以上の被覆率の金ナノ粒子列がガラス基板上に固定できた(論文準備中)。
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