2010 Fiscal Year Annual Research Report
極限環境における水素燃料インジェクター用材料システムの圧電メゾ破壊・疲労特性解明
Project/Area Number |
21656029
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
進藤 裕英 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90111252)
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Keywords | 圧電材料力学 / メゾ強度・機能学 / 数値シミュレーション / 材料試験 / 圧電材料・薄膜システム / 極限環境 / 電気破壊・疲労 / 水素燃料インジェクター |
Research Abstract |
本研究は,クリーンエネルギー車・ロケット等に用いられる水素エンジンの燃料噴射装置(インジェクター)用材料システムを取り上げ,微視構造の影響を考慮して,極限環境(極低温・高温・水素雰囲気)における圧電メゾ破壊・疲労挙動を理論・実験両面から解明するものである.本年度は,昨年度までの理論的・実験的検討結果を踏まえ,解析モデル及び試験方法の妥当性を詳細に検討し,新たな解析・実験を行った.得られた成果を要約すると以下の通りである. 1.極低温におけるインジェクター用多層圧電アクチュエータの電気力学的挙動を理論・実験両面から解明した.実験は,クライオスタット内の圧電試験片にヘリウムガスを供給して行い,電場による試験片表面の伸びひずみを計測した.また,有限要素解析は,圧電特性の温度依存性(PZTの相転移に関する熱力学モデルを拡張)を考慮して行い,ひずみ計測結果,に理論的検討を加えた.さらに,温度依存性を考慮して電場誘起ストークや電極端近傍電気力学場集中を解明・考察した. 2.電場下における縁き裂を有するインジェクター用材料システムの三点曲げ遅れ破壊試験を行い,破壊荷重・破断時間に及ぼす電場・局所分極回転の影響を解明した.また,圧電破壊・疲労挙動の温度依存性解明を目指し,基礎的研究を進めている. 3.極低温における圧電破壊力学パラメータ解明を目指し,縁き裂を有する圧電セラミックスの引張問題を取り上げ,非線形有限要素解析を行って,エネルギー解放率に及ぼす電場及び局所分極回転・絶縁破壊の影響について検討中である.また,エネルギー解放率の温度依存性について,基礎的研究を進めている.
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Research Products
(3 results)