2009 Fiscal Year Annual Research Report
結晶性高分子材の組織形成予測・力学特性評価シームレスモデルの構築
Project/Area Number |
21656034
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
冨田 佳宏 Fukui University of Technology, 工学部, 教授 (10031147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
屋代 如月 神戸大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50311775)
高木 知弘 京都工芸繊維大学, 大学院・工芸科学研究科, 准教授 (50294260)
内田 真 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教 (90432624)
山中 晃徳 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (50542198)
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Keywords | 結晶性高分子材 / 形態形成 / 力学的特性評価 / シームレスモデル / 有限要素法 / 均質化法 / 分子鎖網目理論 / 非延伸結晶理論 |
Research Abstract |
結晶性高分子材料の組織形成と対応する力学的特性評価を目指し実施して得られた成果を示す。 1.結晶化による温度,応力の変化の影響を導入したフェーズフィールド法による3D球晶形成予測について、溶融状態から結晶性高分子材の創生をフェーズフィールド法を援用してモデル化し,シミュレーションによって評価するために,溶融相と結晶相の自由エネルギに,高分子材に固有な温度,応力等の熱力学的環境場の影響,実験で観察される,結晶相の創生を再現可能な界面の異方性等を導入し,フェーズフィールドの発展方程式と熱力学的場の支配方程式を導出.それぞれの方程式の,時空変数の差分と有限要素による離散化とその効率的な解析手法を提示した. 2.非晶相,結晶相の熱力学的応答のモデル化と構成式の定式化について、申請者独自の非アフィン分子鎖網目モデルと鎖方向非延伸結晶モデルを熱力学的環境依存性を導入可能な形式に一般化し,それに対応した構成式を定式化し、具体形を提示した. 3.結晶性高分子材の力学的特性評価システムの構築について、1.の微視組織を有限要素を用いて,巨視的な特性を評価可能な代表体積要素モデルを構築した.その間、結晶性高分子材は多数の球晶の集合であり,それぞれの球晶は結晶相と非晶相からなる複雑な形態を呈する.代表体積要素内の不均一な組織と変形を表すレベル,球晶内の不均一な組織と変形を表すレベル,球晶を構成する非晶相と結晶相の組織と変形を表すレベルの3階層均質化法を必要としたので,通常のマクロに不均一変形する微視組織を有する材料に対する均質化法と同様な手法を援用することにより,3スケール評価法を新たに提案した.
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article]2010
Author(s)
冨田佳宏
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Journal Title
連載講座 高分子材料の力学特性評価と高機能化(1)-ゴムの構成式と力学特性評価ならびに高機能化 その1-(養賢堂)
Pages: 341-351
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