2011 Fiscal Year Annual Research Report
フェムトパルストレインビームを用いたコヒーレント振動制御による原子加工
Project/Area Number |
21656041
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
林 照剛 大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00334011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高谷 裕浩 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70243178)
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Keywords | フェムト秒レーザ / パルストレイン / 原子加工 / コヒーレントフォノン / 非平衡状態 |
Research Abstract |
単一のフェムト秒パルスビームを時間的に分割し,フェムト秒パルスが列状に連なるパルストレインビームを出力するには,フェムト秒レーザ(現有;Ti:Sapphire レーザTunami,スペクトラフィジックス社)から発生する多波長の光が重畳した超短パルス波をホログラフィック回折格子を用いて空間的な波長スペクトルに分解し,例えば0,π/2のように2種類の位相差を与えた周期的な位相マスクを通過させてから,再びホログラフィック回折格子を用いて,単一の光線に重畳させる必要がある.この時,単一の位相を持ったパルス波は,2つのそれぞれ異なる位相を持つパルス波に分割される.さらに,最初のパルスに対して,次のパルスは与えられた位相差分の時間遅れを生じることから,時間軸において,非常に接近した2本のピーク強度を持つパルス列を発生させることができる.本研究では,パルストレインビームのパルス幅やパルス間の時間間隔を制御するため,上図の構成において,位相マスクに液晶空間光変調機(SLM-128-P-VN,CRI社)を適用しフェムト秒レーザ波形成形システムを設計,構築し,所望の時間波形を持つフェムトパルスビームを形成できることを確認した.また,形成したフェムトパルストレインビームによって,Si基板に対する加工基礎実験を行い,コヒーレントフォノン励振状態で,フェムトパルスビームによる加工が可能であることを実験的に確認した.
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Research Products
(2 results)