2009 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ気孔を有する硬質多孔性炭素粒子を配合した高摩擦・耐摩耗エラストマーの開発
Project/Area Number |
21656043
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
堀切川 一男 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (60173605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 健 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (50332515)
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Keywords | 多孔質 / RBセラミックス / 摩擦 / 摩耗 / エラストマー / 潤滑 |
Research Abstract |
本研究の目的は,申請者らが開発した米ぬかを原料とする硬質多孔性炭素材料RBセラミックスを合成ゴムなどのエラストマーに配合することにより,水や油などの流体存在下におけるエラストマーの高摩擦化,及び耐摩耗性の向上を実現することである. 平成21年度では,合成ゴム(ニトリルブラジエンゴム:NBR)にRBセラミックス粒子を配合した複合材料の製造を行い,水潤滑下,油潤滑下における摩擦特性の解明を行った.ショア硬度が55~75の6種類のNBRに,平均粒径161μm,314μm,690μm,1462μmのRBセラミックス粒子をそれぞれ2wt%,5wt%,8wt%配合したRBセラミックス粒子配合ゴムを作製し,実験に供した.摩擦試験は,半径4mmのSUJ2球を用いて,垂直荷重0.196N~0.98N,すべり速度0.01m/sのもとで,水潤滑下において行われた.摩擦繰返し数は,100回とした.その結果,ショア硬度58以上のNBRにRBセラミックス粒子を配合することで,NBR単体に比べ高い摩擦係数を示すことが判った.また,RBセラミックス粒子の平均粒径が314μm以上において,NBR単体に比べ,高い摩擦係数を示し,配合率については5wt%の場合に,最も高いRBセラミックス粒子を5wt%配合したRBセラミックス粒子配合ゴムのSUJ2ボールに対する水潤滑下における静摩擦係数は幅広い荷重条件下で1.0以上となり,NBR単体に比べ,2.2から4.8倍の極めて高い値を示すことが判った.
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Research Products
(1 results)