2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21656046
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
佐々木 信也 Tokyo University of Science, 工学部第一部・機械工学科, 教授 (40357124)
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Keywords | トライボロジー / 摩擦 / 吸着 / 潤滑 / 添加剤 / 水晶振動子マイクロバランス / 分光分析 |
Research Abstract |
本研究の目的は,潤滑油添加剤の摩擦面吸着挙動を,QCM(水晶振動子マイクロバランス)法を応用した計測システムを開発することによって明らかにすることである.QCM計測システムでは、各種添加剤分子の競争吸着現象を動的に捉えるとともに,吸着強さや吸着層の粘弾性について定量的に評価可能な手法の確立を目指す.これにより、潤滑油添加剤の効果発現メカニズムの解明に貢献するとともに,複数の添加剤を用いる際の分子間相互作用および最適添加割合などを予測するための評価ツールとしての応用が期待される.初年度のH21年度は,次の4つの課題に取り組んだ. 1)液体用QCM計測システムを立ち上げ,複数種の吸着分子が存在する溶媒中において,競争吸着挙動のリアルタイム計測ができることを確認した. 2)水晶振動子の減衰現象から表面の粘弾性を計測するための基本原理について,数学モデルの検討を行った. 3)吸着分子の配列状態を制御することを目的として,潤滑油添加剤のモデルとなる数種類のSAM(自己組織化膜)分子について,分光分析手法(FT-IR, SFG)によりその配列性の評価について検討を行った. 4)振り子式摩擦試験機を用い,潤滑油温度を変化させて,吸着挙動と摩擦係数との関係を明らかにした.
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Research Products
(6 results)