2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21656046
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
佐々木 信也 東京理科大学, 工学部, 教授 (40357124)
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Keywords | トライボロジー / 表面・界面物性 / 構造・機能材料 / 省エネルギー / 設計工学 |
Research Abstract |
本研究は、潤滑油添加剤の摩擦面吸着挙動を、QCM(水晶振動子マイクロバランス)法を応用した計測システムを開発することによって明らかにすることを目的とする.そこで,溶液中QCM計測装置を用い,各種溶媒中における溶媒分子の吸着挙動測定を行い,QCM計測法の問題点や改善点を明確にした.潤滑油基油のモデルとして,ヘキサデカンを採用し,これに油性剤であるオレイン酸を添加することで,オレイン酸の吸着量ならびに速度に及ぼす温度の影響を明らかにした.動的な摩擦実験結果より,摩擦係数に及ぼすオレイン酸の油性効果の温度依存性と照合することにより,オレイン酸の吸着と脱離挙動と摩擦低減効果との間に相関を確認した.次に,QCMセンサーの電極材料を通常の金蒸着膜から,ニッケル,銅,カーボンなどに変え,表面材料の違いよる吸着挙動への影響を調べた.その結果,化学活性の低いカーボン表面では,オレイン酸吸着量と速度ともに低く,ニッケルでは吸着量はほぼ同じであっても,吸着速度に違いが見られるなど,表面と吸着分子との相互作用計測が可能であることを確認した.
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