2010 Fiscal Year Annual Research Report
無意識下で把持行動をサポートする触覚インターフェース
Project/Area Number |
21656065
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
昆陽 雅司 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (20400301)
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Keywords | マルチモーダルインターフェース / ユーザインターフェース / 知能ロボティックス |
Research Abstract |
本研究の目的は,無意識下で運動を誘発する触覚インターフェースを開発し,人の情報処理に負担を掛けない新しい情報チャンネルとしての有効性を示すことである.具体的には,把持力調整反射を引き起こす触刺激の条件を明確化する.とくに,把持運動の能動性と触刺激のタイミングを明らかにし,動的な把持行為に対応した刺激法を確立する.また,無意識下での行動誘発による遠隔操作サポートの有効性を検証することが目的である. 本年度は,昨年度製作した高精度の振動刺激と力覚の同時呈示装置を用いて,把持力調整反射を引き起こす刺激条件の明確するために,振動の周波数,外力の有無,振動分布が把持力調整反射に及ぼす影響の調査に関して調査を行った. 振動刺激の周波数選択により,受容器を選択的に刺激した結果,マイスナー小体とパチニ小体を刺激したときに,把持力調整反射の誘発が確認できた.また,空間分布が実際と局所滑り状態と異なる分布を持つ場合も把持力調整反射が誘発されるパタンが存在することが確認された.さらに,振動の面積を変化させた場合も,誘発される把持力に影響することが確認された. 本年度の実験では,過去の知見とは異なる傾向が確認され,実験装置の違いなど,実験条件による違いを一般化するには至らなかった.また,把持力の増加率がわずかであった場合,筋電の測定によるタイミングの測定は困難であることが分かった.今後も引き続き,刺激条件の解明が必要である.
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Research Products
(5 results)