2009 Fiscal Year Annual Research Report
インクジェット微小液滴を使ったマイクロダイナミックアクティブセンシング
Project/Area Number |
21656069
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金子 真 Osaka University, 工学研究科, 教授 (70224607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東森 充 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (30346522)
山口 康隆 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (30346192)
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Keywords | マイクロセンシング / 細胞剛性計測 / ダイナミックアクティブセンシング / インクジェット / 液滴変形シミュレーション / Smoothed Particle Hydrodynamics / 再生医療 |
Research Abstract |
微小液滴と細胞組織の衝突時に起こる現象の解析のため,本研究では微小液滴を生成するインクジェットと衝突後の液滴と,細胞組織のダイナミクスを観察するための高速カメラからなる新しいダイナミックアクティブセンシングシステムを開発した.液滴が対象物に衝突すると,対象物の変形とともに液滴自体も変形する.質量保存則により液滴の体積は不変なので,対象物の変形は定常状態における液滴の高さや幅などの形状から間接的に推定することができる.衝突過程はおおよそ0.1ミリ秒という極めて短い時間で終わるため,液滴と対象物の変形を観察するために高速カメラを用いた.得られた結果は,次のように整理できる.(1)直径80μm,速度4m/sの液滴との衝突によって細胞組織に生じる塑性変形の深さに起因する液滴高さをもとに"Droplet Hardness"を定義した.(2)インクジェットと高速カメラを組み合わせたダイナミックアクティブセンシングシステムを開発し,高速カメラによる100,000Hzの撮影により,液滴と対象物の衝突ダイナミクスについて観察した.実験結果より,Droplet Hardnessは対象物の硬さと相関があることが分かった.これに基づき,対象物の塑性変形が対象物中のダンパ要素の存在によって説明できることを明らかにした.(3)シミュレーションを通じて,実験と同様に衝突後の液滴にくぼみができること,ならびに硬さに準じて対象物の変形が起こることを確認した.以上の結果により,Droplet Hardnessが組織工学に適応できる可能性を示した.
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[Presentation] 細胞の高速硬さ計測に向けて2009
Author(s)
廣瀬優紀, 飯塚龍, 山西陽子, 新井史人, 新井健生, 東森充, 多田隈建二郎, 金子真
Organizer
第10回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会(SI2009)論文集, 3G3-1, pp. 1655-1658, 209.
Place of Presentation
東京
Year and Date
2009-12-26
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