2009 Fiscal Year Annual Research Report
多方向触覚伝達技術に基づくハプティックスキルトレーニングシステムの開発研究
Project/Area Number |
21656076
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
大西 公平 Keio University, 理工学部, 教授 (80137984)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桂 誠一郎 慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (00401779)
下野 誠通 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教 (90513292)
名取 賢二 青山学院大学, 理工学部, 助教 (70545607)
|
Keywords | ハプティクス / スキル保存 / トレーニングシステム / 触覚伝達 / マルチラテラルシステム |
Research Abstract |
本研究では、医療・福祉分野や生産・加工分野をはじめとして様々な分野で切望されている実世界触覚技術に基づいたスキルトレーニングシステムの開発を目的としており、次のような成果を得ることができた。ここで、取り上げるハプティックスキルトレーニングシステムの基本設計と試作機の開発と多方向触覚伝達技術の検討をまず行ったが、この二つは切り離せない側面を持つ。そこで、今年度は非干渉化手法をハプティックトレーニングシステムに適用し、制御系設計を容易にすることを考える。特に、応用として重要である外科手術用のハプティック鉗子を用いたスキルトレーニングシステムをターゲットにして研究開発を行った。一般に人間の動作は多自由度動作になるので、特異姿勢や飽和などの特有の問題点がある。これらは個別の問題点として認識されており、対処療法的な解決法が提案されてきた。しかし、斜交座標の概念を導入することにより加速度制御系の持つ優れたロバスト性を損なうことなく解決可能であることを理論的にも、実験的にも示すことができた。斜交座標それ自身は、物理的には非干渉手法の一つと考えることが出来るため、飽和などに対しても有効である。人間の動作は極めてダイナミックであり、斜交座標に対数的な飽和要素を導入して、系全体を安定化させることが出来る。このような理論を実験的にも検証した。成果は電気学会論文誌に発表することが出来た。この手法を用いることにより、加速度次元において、モード分解手法による動作検出が可能になることが示された。
|