2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21656096
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
曽根 秀昭 東北大学, サイバーサイエンスセンター, 教授 (40134019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水木 敬明 東北大学, サイバーサイエンスセンター, 准教授 (90323089)
林 優一 東北大学, 工学研究科, COEフェロー (60551918)
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Keywords | セキュア・ネットワーク / 暗号・認証等 / 情報システム |
Research Abstract |
本研究は、研究課題名「低レイヤ低コスト高セキュアな通信プロトコルの開発」が象徴するように,UTPケーブルやUSBケーブル,あるいは赤外線ポートなどの「低コスト」な通信媒体を活用し,それら「低レイヤ」プロトコルにおける物理的性質などに基づき、「高セキュア」な情報通信を実現する秘密鍵共有法やプロトコルの開発を主要な目的とする。 本年度は,本研究課題の主要なテーマの一つである「高セキュア」な情報通信を実現する秘密鍵共有法について,秘密鍵の共有状況に関するグラフ理論的モデル化と定式化を行うとともに,グラフ理論の分野で古くから知られているst-numberingという手法を応用することにより,二者間において秘密増幅を実現するマルチパーティ通信プロトコルを開発した。この成果については,論文誌International Journal of Foundations of Computer Scienceへの採録が決定している。 また,前年度に引き続き,各種ケーブルを使った安全な秘密鍵共有法の確立を目指し,ケーブルおよびその周辺における電磁界分布の測定等を行い,そのモデル化や現象の解明を行った。特に,電源ケーブルの接地・非接地における詳細な分析を行い,情報セキュリティを確保する上でもアース線の接地が重要であることを示すとともに,低レイヤにおける高セキュア維持のために重要な技術を得ることができた。この成果は,電子情報通信学会論文誌Bに公表している。7月には,前年度acceptedを受けた発表を国際会議IEEE EMC Symposiumで行い,低コストな通信媒体であるケーブルとコネクタのモデル化に関する成果を公表した。
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Research Products
(4 results)