2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21656098
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
原 晋介 Osaka City University, 大学院・工学研究科, 教授 (80228618)
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Keywords | 非再生中継 / コヒーレント送信 / セルラーシステム / 再生中継 / 複数受信アンテナ / コレスキー分解 / 最適重み制御 / 消費エネルギー最小化 |
Research Abstract |
1. SC-MIMO(シングルキャリア-多重入力/多重出力)システムの基礎検討:シングルキャリアを使う場合に関し、その他の考えられる組合せであるSISO(単一入力/単一出力)、SIMO(単一入力/多重出力)およびMISO(多重入力/単一出力)システムにおける中継局あるいは基地局での最適ウェイト導出が、MIMOシステムの最適ウェイト導出の中でサブクラスとしてすべて可能であることを理論的に証明した。さらに、システムで消費される総エネルギを与える式を導出し、それを拘束条件付非線形関数の最小化問題として解くことにより、同じ瞬断率を満足する場合に必要となる消費エネルギの最小値をこれら4つのシステムに対して評価した。その結果、非再生中継型コヒーレント送信方式を用いたMIMOシステムは他の3つのシステムに比較して消費エネルギを非常に小さく抑えることができることを証明した。これは、その実現可能性を示したものであり、その実現方法については何ら示していない。 2. OFDM-MIMO(直交周波数分割多重-多重入力/多重出力)システムの基礎検討:シングルキャリアをマルチキャリアに拡張した場合のメリットを整理し、最適ウェイト計算法の検討を行った。 3. 周波数利用効率改善に関する考察:中継システムが本質的に持つ「時間資源の利用効率が半分になる」という大きなデメリットを根本から払拭しうる方法を思いついた。システムの特徴をうまく活かし、多目的最適化に基づいた方法である。厳密な計算が必要となる最適ウェイト導出法と簡単な計算しか必要としない準最適ウェイト導出法について検討を開始した。
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