2010 Fiscal Year Annual Research Report
公共調達結果の科学的モニタリング体系構築に関する研究
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21656112
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
滑川 達 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (40332811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 和義 工学院大学, 工学部, 教授 (20194029)
坂野 達郎 東京工業大学, 大学院・社会工学専攻, 准教授 (40196077)
森本 恵美 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (30508312)
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Keywords | 公共調達 / モニタリング |
Research Abstract |
目標1では、米国で生まれた州発注のハイウェイ・運輸関連工事の入札監視システムの中核ソフトウェアであるBAMSの調査を行った。一昨年度、遠藤が訪米の際にヒアリングを実施した結果を活用し、BAMSの開発経緯、導入経緯、運用・改善体制等の把握に加え、各BAMSモジュールの機能を把握することができた。目標2、3では、一昨年度、土木学会重点研究課題として、我が国では初の試みとして実施された「日本建設企業を対象とした公共工事の入札戦略に関する調査研究」におけるアンケート調査結果の提供をうけ、この結果を活用した詳細分析を実施した。その結果、建設企業は、まず標準積算に基づく官積算である予定価格と調査基準価格を高精度に推定する。そこから自社積算を行った上で調査基準価格で利益を確保できるよう調査基準価格と自社積算価格の比較・調整を行い入札参加を検討する。そして入札を行う場合には他社との競争に勝つための技術提案を作成するという入札行動が、最も典型的なパターンとなっていることがわかった。このパターンには、標準積算に基づく価格形成と技術提案内容との論理性、連結性の乖離が顕著に現れているといえる。以上の分析からの知見を確率分布等に反映・内包したマルチエージェントシミュレーションによる公共調達シミュレーションのベースモデルを構築し、低入札対策の表現可能をテストし良好な結果を得た。目標4では、出来高部分払い適用案件の判別が困難であることが判明したため、分析対象をユニットプライス型積算適用案件に絞り、そのデータベース化と概略的分析を行った。次年度において詳細分析を行い成果取り纏める予定である。
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Research Products
(6 results)