2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21656123
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小田 晃 日本大学, 生産工学部, 准教授 (70270519)
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Keywords | 接触時間 / 粒径 / 弾性波 / 粒度分布 / 礫の衝突実験 / 衝突理論 |
Research Abstract |
平成22年度の研究の目的は,砂礫を複数個落下させ、衝突時の弾性波の波形から砂礫数の計測を行うことにある。砂礫の個数は衝突時の波形のピークの数とした。実際に流した砂礫の粒径範囲の個数が、前年度、単独の石球とガラス球の実験から求められた接触時間と粒径の関係式により計算される粒径範囲の個数とどの程度一致するかを比較した。 礫の数を数える実験では、まず、ガラス球と礫を集団で斜路を流し、ステンレス鋼板に衝突する場合の個数について検討した。その結果、弾性波が減衰するまでの時間が長いため、連続で衝突してくる礫のピークと接触時間を計測することが困難であることが分かった。そこで、弾性波の減衰を早めるため,ステンレス鋼板を硬質プラスチック板に代えて実験を行った。また、斜路の流下距離と硬質プラスチック板の設置位置を予備実験から調整し、5mm~50mmの範囲における自然の礫50個を使用した実験を10回実施した。 その結果,10回の実験で計測された粒子数の平均は、流下数50個に対して48.3個であった。今回の実験条件では個数の評価は良好であり、本手法の有効性が確認された。しかし、各々の粒子衝突時の波形から接触時間を求めて粒径を計算した結果、5mm~10mmと20mm~25mmの粒径範囲で数の不一致が確認された。これらの原因としては、対象とした礫の形状が球ではないことがあげられる。接触時間から粒径を推定する場合の実験式は球を対象としているため、自然摩耗を受けた礫の形状は球ではない。礫の形状を考慮したデータ処理手法の開発が必要であり、より多数の礫に対する実証実験が必要であることが示された。
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Research Products
(3 results)