2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21656164
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小俣 孝久 Osaka University, 工学研究科, 准教授 (80267640)
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Keywords | ワイドバンドギャップ半導体 / フッ化物 / 深紫外光 / 透明電極 |
Research Abstract |
(1)ZnF_2薄膜の作製方法の検討 ZnF_2が酸化されZnOを生成するのを防ぐ目的でアルゴンをスパッタガスとして、ZnF_2ターゲットをスパッタしZnF_2薄膜の作製を検討した。スパッタ圧力、ガス流量、RF出力等を調節したが微量のZnOが生成し、物性評価に供しうるZnF_2薄膜を得ることはできなかった。一連の検討を踏まえ、より真空度の高い電子ビーム蒸着によるZnF_2薄膜の作製を検討した。電子ビーム蒸着によっても、微量のZnOが生成し物性評価に供しうるZnF_2薄膜を得ることはできなかった。電子ビーム蒸着用ターゲットは無水ZnF_2の焼結によって作製している、ターゲットに微量の水が残留するためZnOが生成すると推察し、ターゲット焼結体の作製方法を検討した。 (2)ZnF_2ターゲット材の作製方法の検討 電子ビーム蒸着用ZnF_2ターゲットからの脱水を目的とし、超高真空中での焼結を可能とする電気炉を作製した。代表者らが所有する各種排気ポンプと電気炉、コントローラーにより、最高到達圧力5×10^<-9>mbarの真空炉とした。この装置を使用し、800℃で焼結したZnF_2ではZnOの生成は認められなかった。このターゲットを使用し、引き続きZnF_2薄膜の作製を検討する。 (3)低温電気伝導度測定装置の作製 ZnF_2薄膜の特性評価に必要な低温電気伝導度の測定装置を、購入したクライオスタットを使用し作製した。次年度の研究では薄膜が得られ次第評価が行える準備を整えた。
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