2010 Fiscal Year Annual Research Report
土壌微生物相を好転制御する環境指向型カプセル化微生物製剤の創製
Project/Area Number |
21656200
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
愛甲 涼子 鹿児島大学, 理工学研究科(工学系), 教務職員 (50244265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 昌弘 鹿児島大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (50315397)
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Keywords | 有用微生物 / 乳酸菌 / 土壌改良 / 環境分解ポリマー / S/O/Wエマルション / マイクロカプセル / 固定化微生物 |
Research Abstract |
農薬は、便利さ故に農作物に対する過用や誤用で土壌環境を悪化させている。持続可能な農業を行うためには、自然の理にかなった新しい農業技術が必要である。そこで、農薬に変わる土壌改良材として注目を集めているのが微生物資材を使った土壌環境の微生物相コントロールである。これは、土壌に対し有効な有用微生物(乳酸菌、酵母菌)を有機物とともに共存させ土中の微生物相を直接管理し、発酵型の肥沃な土壌を形成させることを意図している。近年、消費者の食に対する安全性への意識が高まるなか、有機農業の必要性が重要視され、生産者の間で注目を集めている資材である。このように微生物資材は効果が抜群で、自然にやさしい資材として推奨されているが、全ての土地においてこのように安定した効果を得られていないのが現状である。そこで、問題を解決するためには、土壌中で微生物の働きが最大限に発揮できる環境を作るために外部環境に影響されずに微生物が活動できる場が必要である。本研究では効果的な土壌改良法として微生物資材中の有用微生物を生分解性のマイクロカプセルに内包し、農薬に代わる新しい土壌改良資材として土壌環境の改善を試みることを目的とする。 有用微生物(乳酸菌)を多核構造、マトリックス型構造をもつマイクロカプセルを調製するため、(S/O)/Wエマルションの液滴合一と液中乾燥法を組み合わせた手法を採用した。カプセル外殻として環境分解性のあるポリεかプロラクトンを採用し、有用微生物内包マイクロカプセル調製した。有用微生物内包マイクロカプセルの以下に記載した特性評価を定量・定性的に調査研究を行った。 1.カプセル調製段階における熱・有機溶媒に対する有用微生物の活性への影響 2.調製条件が及ぼす有用微生物の活性および固定化量の同定 3.各種調製条件により調製されたマイクロカプセルにおける有用微生物の活性および固定化量の同定
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