2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21656211
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
早出 広司 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (10187883)
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Keywords | バイオセンサ / バイオデバイス / バイオキャパシタ / バイオエンジニアリング / グルコース |
Research Abstract |
分子認識素子のしてFAD補酵素とし、かつチトクロムCを電子伝達サブユニットに有するグルコース脱水素酵素(以下GDH)を用いたバイオLCオシレータを構築・評価した。同酵素は電極との直接電子移動が行えることが我々のこれまでの研究から明らかとなっている。アノード・カソードにサノカーボン材料を用いることで、固定されたGDHの酵素反応により基質グルコースは脱水素化され、カソードにおいてはビルビン酸化酵素によって酸素を還元することで、生じた起電力を両電極間に備えたキャパシタにチャージポンプによって昇圧しながら充電、さらに放電されている様子が確認された。このアノード・カソード間の起電力は基質であるグルコースの濃度に依存する。一方バリキャップダイオード(VCD)は、そこに印加される電圧によってキャパシタンスが変化する。そこで、アノード・カソード間の起電力を反映するようにVCDを接続したところ、VCDの容量がグルコース濃度に応じて変化することが観察された。さらに、VCDを備えた共振回路はキャパシタの放電により起動し、放電の間に電磁波が発振されることが確認された。この電磁波の送信が受信機側において確認された。また、この送信・受信頻度はキャパシタの充放電頻度に依存することから、共振回路からの送受信はグルコース濃度との相関が示された。この周波数はVCDを含め、接続されているキャパシタの容量に依存することから、今後、ここで観察される周波数とグルコース濃度との相関を検討することでバイオLCオシレータの原理に基づく新しいバイオデバイスの設計を試みる。
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Research Products
(3 results)