2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21656224
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高木 健 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (90183433)
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Keywords | シールド / 汚濁防止 / 翼端渦 / 剥離渦 / 海底鉱床採鉱 |
Research Abstract |
海底熱水鉱床などの採鉱に際して発生する鉱床の微細粉末の拡散が懸念される。一般には海底での流れは表層に較べはるかに小さいと考えられているが、海底で採鉱された鉱物が海上へ揚鉱される間に微細粉末が海水中へ全く拡散しないようにするためには、鉱区自体をドームのような構造物で完全にシールドしなければならない。しかし、そのような構造物を海底に構築するのは現実的で無い。そこで本研究では、小さなシールドを用い、そのシールド端の小翼で発生する翼端渦を利用して、シールド効果を高めることを提案している。 まず始めに、半径0.3m程度の半球形小型模型を作成し、東京大学所有の回流水槽において可視化実験を行った。この実験では分離面の挙動と持続性を調べるため、半球端部に取り付ける小翼の大きさをいくつか変更し、それによって流れがどのように変化するのかを観察した。その結果、小翼の大きさが流れの様子に影響することは確認できたが、明確な翼端渦がシールドの効果を高めるかどうかの確認には至らなかった。来年度、シールド形状と小翼の形状を変更し、剥離渦の挙動に関するさらなる知見を得る必要がある。 一方、数理解析では、分離面を形作る渦面を簡単な外部流れモデルに沿って流れる渦と仮定し、渦面の大局的な動きをモデル化した。それによって渦面の3次元的挙動を解析的に得た。これにより、翼端渦強さをどのように分布と渦面形状の関係を検討することが可能になった。
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