2009 Fiscal Year Annual Research Report
Lys63結合型ポリユビキチン鎖を検出する分子プローブの開発とその応用
Project/Area Number |
21657031
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
駒田 雅之 Tokyo Institute of Technology, 大学院・生命理工学研究科, 准教授 (10225568)
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Keywords | 癌 / 酵素 / 細胞・組織 / シグナル伝達 / タンパク質 |
Research Abstract |
脱ユビキチン化酵素AMSHは、Lys63結合型ポリユビキチン鎖を選択的に切断する酵素である。我々はこれまでに、AMSHの触媒ドメインの酵素活性欠失変異体がLys63結合型ポリユビキチン鎖と安定な複合体を形成することを見出している。そこで、酵素活性を欠失させたAMSHの触媒ドメインをグルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)との融合タンパク質として大腸菌に発現させ、グルタチオンビーズを用いて精製した。 精製したAMSH触媒ドメインをグルタチオンビーズにカップルし、そこにHeLa細胞のライセートを混ぜてインキュベートした。ビースを洗浄後、結合したタンパク質をSDSで溶出し、電気泳動後、抗ユビキチン抗体によるイムノブロッティングを行った。その結果、ユビキチン化タンパク質のスメアーが検出された。このスメアーは、コントロールのGSTタンパク質によってはプルダウンされなかった。AMSH触媒ドメインがLys63結合型ポリユビキチン鎖を特異的に認識して結合することから、AMSH触媒ドメインがHeLa細胞中でLys63結合型ポリユビキチン化されたタンパク質をプルダウンできることが示唆された。 今後、このプルダウン系をスケールアップして大量のLys63結合型ポリユビキチン化タンパク質を調製し、それらをプロテオーム解析で同定することにより、細胞内でLys63結合型ポリユビキチン化をうけるタンパク質を網羅的に同定していく予定である。
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Research Products
(14 results)