2010 Fiscal Year Annual Research Report
特定一塩基、一細胞レベルでのDNAメチル化可視化技術の開発とその細胞生物学的応用
Project/Area Number |
21657050
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
滝沢 琢己 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (30531115)
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Keywords | エピジェネティクス / DNAメチル化 / 細胞分化 / 核構造 |
Research Abstract |
申請者らがこれまでにDNAメチル化が分化に伴い減少することを明らかにしたアストロサイト特異的遺伝子glial fibrillary acidic protein (GFAP)のプロモーター上のSTAT3結合配列を標的とし、メチル化頻度が高いマウス胎生11.5日由来神経上皮細胞を用いて昨年に引き続き検討した。既に、定量的PCRにてメチル化に感受性があることを確認しているICONプローブ技術を用いて、標的配列に相補的なプローブを作成した。昨年度は、プローブの5'側をビオチン分子で標識し、定法に則って、プローブをハイブリダイゼーションさせた後、オスミウムの存在下で反応させプローブとメチル化標的配列との間にオスミウム塩による架橋を形成し、ほぼ不可逆的なハイブリッドを誘導した。この後、ストレプトアビジンペルオキシダーゼを反応させ、プローブにペルオキシダーゼを結合させた後に、Tyramid-ビオチンを用い周囲のタンパク質をビオチンラベルしプロープ検出感度の増加を図った。更に、ストレプトアビジンペルオキシダーゼを反応させた後に、tyramidとAlexa555色素の化合物を反応させ、プローブの蛍光色素ラベルを試みた。しかし、プローブの検出はできなかった。このため、プローブの標識を増やすために、aminoallyl-dUTPを複数ふくむプローブを作成し、Biotin-conjugated succinyl esterにて複数のbiotinで標識、あるいは、Psoralen-biotinシステム(Ambion)を用いて、非特異的にプローブを複数のbiotin分子標識を行い、上記手技を施行しシグナルの検出を図ったが、感度が低く検出に至らなかった。現在、検出方法を改良し、感度を上げる方法を検討中である。
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