2009 Fiscal Year Annual Research Report
次世代型バイオエタノール生産に適したイネの開発研究
Project/Area Number |
21658001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 幸博 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 准教授 (70280576)
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Keywords | バイオエタノール / バイオマス / セルラーゼ / 稲わら |
Research Abstract |
本研究では環境破壊、原油枯渇問題の克服を目指し、セルロース由来バイオエタノールの生産に適したイネの開発研究を行う。具体的には、老化誘導プロモーターとセルラーゼ遺伝子を利用し、収穫後に稲わらのセルロースを容易に糖に分解できるイネの開発を行う。この研究開発により人類の持続的発展に貢献する。 今年度は、まずエクソセルラーゼ遺伝子導入イネでセルラーゼ活性を蛍光基質を用いて測定した。その結果、高いセルラーゼ活性を有していることを確認できた。セルラーゼ過剰発現イネは様々な形態異常を示すが、新たに部分不稔を示すこともわかった。さらにこのイネを再形質転換することにより、エクソセルラーゼとエンドセルラーゼの両方を過剰発現するイネの作成を開始した。また、様々な形態異常や部分不稔等のイネの生育に対する悪影響を回避するには、誘導プロモーターの利用が有効と考えられる。そこで、2つの老化誘導遺伝子のプロモーターをクローニングし、このプロモーターによりセルラーゼを発現するイネの作成を開始した。それと平行して、この老化誘導プロモーターの発現特性解析のため、GUSレポーター遺伝子に連結し、イネに導入する実験も開始した。 一方、高活性のセルラーゼを選抜するため、10個のイネのセルラーゼを大腸菌で発現させたが、いずれも不溶性となり、セルラーゼ活性を測定することはできなかった。 来年度は、現在作成中のイネの形態、細胞壁構造、糖化性を調べ、評価することが最重要課題である。
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[Journal Article]2009
Author(s)
伊藤幸博(分担執筆)
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Journal Title
植物ゲノム科学辞典(駒嶺穆・斉藤和季・田畑哲之・藤村達人・町田泰則・三位正洋 編)(朝倉書店)
Pages: 146-147, 214
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