2009 Fiscal Year Annual Research Report
コアコレクションを利用したソルガムのアレロパシー活性に関与する染色体領域の特定
Project/Area Number |
21658002
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
奥野 員敏 University of Tsukuba, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (70355460)
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Keywords | ソルガム / アレロパシー / コアコレクション / 連鎖不平衡解析 / 生物的雑草防除 / 量的形質遺伝子座(QTL) |
Research Abstract |
作物のアレロパシー活性(他感作用)は、雑草に対する唯一の生物的防除対策として期待されている。奥野らは、イネのアレロパシー活性には品種変異が存在し、数個のQTL(量的形質遺伝子座)が関与することを明らかにした。これらの成果は中国で活用され、2008年、雑草耐性イネ品種を開発したと報告されている。本課題では、これまでのイネの成果を踏まえ、アフリカ起源の穀物であるソルガムを用いてアレロパシー活性の品種変異を解析し、関連するQTLの検出を目的とする。 (1)アレロパシー活性評価法の確定 イネで開発したアレロパシー活性評価法に準じて、ソルガムでの評価条件を検討した。その結果、イネのプロトコールに従ってアレロパシー関連物質を抽出し、ソルガムのアレロパシー活性を評価するための手法を確定した。 (2)コアコレクションを用いたアレロパシー活性の品種変異の解析 コアコレクションを構成する107のソルガム品種の幼植物からアレロパシー関連物質を抽出した。レタスを検定植物に用いて、レタス根の伸長阻害程度を指標としてアレロパシー活性を評価した。その結果、全般的に強い活性を示した品種が多く、強弱の変異の幅はイネに比べて小さかった。アレロパシー活性の強弱品種間で交配し、F1雑種種子を得た。 (3)SSRマーカーによる多型解析 アソシエーション解析の精度をあげるため、塩基配列情報に基づいて作成したSSRプライマーによるPCR産物の多型解析を行った。その結果、コアコレクション構成品種間で多型を示すSSRマーカー座を新たに61座検出した。
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Research Products
(2 results)