2009 Fiscal Year Annual Research Report
コピグメンテーションの制御による新奇花色改変技術の開発
Project/Area Number |
21658013
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Hanamaki National Hospital |
Principal Investigator |
西原 昌宏 Department of Clinical Research, National Hospital Organization Hanamaki National Hospital, 細胞工学研究部, 主席研究員 (20390883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中塚 貴司 財団法人岩手生物工学研究センター, 細胞工学研究部, 主任研究員 (60435576)
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Keywords | 花色 / コピグメンテーション / 転写因子 / 遺伝子組換え / タバコ / リンドウ / トレニア |
Research Abstract |
I.フラボン生合成に関わる転写制御因子遺伝子の機能解析 フラボノール生合成を制御する転写因子遺伝子(シロイヌナズナAtMYB12)を導入したトレニア(過剰発現及びキメラリプレッサーによる抑制)を作出し、遺伝子発現及び色素解析を行った。外来遺伝子の発現を示す系統において花色にほとんど変化が見られず、HPLC解析によっても大きな色素変化は認められなかった。フラボン生合成に関与する転写因子と推定されるリンドウGtMYB4についても同様の結果であった。そこで、リンドウにおいて新たな制御因子の探索を行った。R2R3MYB転写因子のうちトウモロコシのPホモログをターゲットにしたデジェネレートPCRにより花弁で発現する複数のMYB転写因子を単離した。パーティクルガンによる一過的発現解析によりプロモーター活性化能を調査し、GMYBP3を候補遺伝子として同定した。現在、GtMYBP3についてキメラリプレッサー抑制手法を適用し、トレニアの形質転換を進めており、転写制御因子の制御によるコピグメンテーションの改変法としての確立を目指す。 II.形質転換体の作出及び解析 タバコ及びトレニアを用いて、構造遺伝子の過剰発現、抑制の組み合わせによりコピグメンテーションの改変を行った。タバコ(内在FLS抑制、外来FNSII発現)、トレニア(内在FNSII抑制、外来FLS発現)のいずれにおいても有意に花色の変化が認められたため、予備的にリアルタイムPCRによる遺伝子発現解析とHPLCによる色素量解析を行った。今後、得られた形質転換体のうち代表的な花色を示す系統を用いて、ノザン解析、色彩計とHPLCによる色素組成の解析を行う予定である。遺伝子発現とアントシアニン、フラボン、フラボノール色素の組成を明らかにし、コピグメンテーションのin vivo花色に及ぼす影響を確認し、花色改変手法としての確立を進める。
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