2009 Fiscal Year Annual Research Report
枯草菌への全ゲノム輸送機構解明とタンパク質ナノ輸送への発展
Project/Area Number |
21658035
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
赤松 隆 Sojo University, 生物生命学部, 教授 (50133567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 久貴 崇城大学, 生物生命学部, 准教授 (90212018)
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Keywords | 枯草菌 / ゲノム / ナノ輸送 / DNA / タンパク質 |
Research Abstract |
枯草菌形質転換の新規な性質を見いだしている。1)枯草菌の全ゲノムDNAが二本鎖DNAとして取り込まれる。2)相同性が低いBacillus halodurans菌DNAによる形質転換では、長さが150kb以上も組換わる。この長い距離の組換え機構解明を第一の目的とする。また、ナノ輸送解析を第二の目的とする。そのために、Bacillus halodurans菌DNAによる枯草菌形質転換が高頻度で生じる数多くの突然変異体を分離し、その遺伝子機能を明らかにする。次に、従来の形質転換に掛かり合う遺伝子産物とLP形質転換系と比較解析する。また、枯草菌形質転換機構の統一的理論を構築する。DNAともにタンパクが細胞内にナノ輸送されるかどうかを調べる。[高頻度で異種間形質転換を生じさせる突然変異体の分離:突然変異体の濃縮と分離](1)枯草菌AYG11(cysA metC trpC leuB argl aroG)株をN-メチル-N'-ニトロ-N-ニトロソグアニジンで突然変異処理した。(2)変異処理した培養液からコンピテント細胞を調製し、Bacillus halodurans CR1(rpsL)DNAによる形質転換を行った。(3)混合培養し、形質転換を行い、変異体を濃縮した。[既知のDNA取り込みに掛かり合う遺伝子産物のLP形質転換に対する掛かり合い]:ComFAのLP形質転換に対する掛かり合いを調べたところ、形質転換能とともに同時連鎖率が低下することを認めた。従って、ComFAのへリカーゼ活性が取り込みに強く掛かり合っていると推定できた。組換えに掛かり合うAddA欠損株のLP形質転換に対する影響を調べたところ、強い依存性を認めた。従って、DNAは従来考えられている一本鎖として細胞内に取り込まれるのではなく、二本鎖DNAとして細胞内に取り込まれると推定できた。
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Research Products
(3 results)