2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21658059
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
磯貝 明 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (40191879)
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Keywords | セルロース / 植物 / 分岐構造 / TEMPO / TEMPO触媒酸化 / ヘミセルロース / SEC-MALLS / コンフォメーション |
Research Abstract |
植物主成分多糖であるセルロース分子に、他成分であるリグニンあるいはヘミセルロースとの化学結合が存在している可能性については、様々な間接的方法で検討されたが、有効な証明には至っていなかった。今回、針葉樹材から杉、広葉樹材からユーカリ材を選択し、常法に従ってWise法によって温和な条件で脱リグニンし、それぞれホロセルロースを調製した。まず、それらの構成糖分析を行ったところ、杉ではマンノースが6%、広葉樹ではキシロースが25%含まれていた。それらのホロセルロースをTEMPO酸化処理してナノ分散させたところ、ホロセルロース中に含まれるヘミセルロースの種類と量の影響はほとんどなく、いずれの場合にも最終的には孤立したTEMPO酸化セルロースナノファイバーに変換することができた。しかし、杉ホロセルロースのTEMPO酸化物の方が高い分散性を示したことから、ヘミセルロース成分であるグルコマンナンのC6位の1級水酸基の酸化によるカルボキシル基の導入が負電荷量の増加とそれによる荷電反発によるナノ分散化を容易にしていると考えられる。今回の検討まででは、SEC-MALLSによるセルロース成分のコンフォメーション解析-分岐構造解析まで進むことができなかった。今後は、様々な樹種や植物種についてホロセルロース調製を行い、TEMPO酸化-ナノ分散手法と、LiCl/DMI溶剤への溶解とSEC-MALLSによるコンフォメーション解析を組み輪輪セルことにより、高分子量セルロース画分に微量存在する分岐成分の定性的および定量的解析を進めていく。
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Research Products
(1 results)