2010 Fiscal Year Annual Research Report
精密養魚を目指した生魚の個体管理を可能とする水中での体積・品質計測手法
Project/Area Number |
21658085
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
近藤 直 京都大学, 農学研究科, 教授 (20183353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西津 貴久 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (40228193)
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Keywords | ヘルムホルツ / 体積 / 品質 / 精密養魚 / センサ / PLフィルタ / マシンビジョン / 紫外カメラ |
Research Abstract |
センサからの正確な情報に基づいて精密に養魚を行うというコンセプトの精密養魚システムを構築することを最終目標とし,商品価値に直結する重要な情報である収量と品質を計測することを本研究の目的としている。そこで,遊泳中の生魚の体積を計測するためにヘルムホルツ共鳴器を試作後,水中で計測を行うと同時に,色,病気等の欠陥検出のためにカラーカメラおよび紫外カメラによるマシンビジョンシステムを用いて実験を行った。 ガラス球,アジ(市場で水揚げされたもの),および金魚(生魚)を対象とし,まずガラス球を対象として水中での共鳴の確認を行ったところ,人間の耳でも十分に聴き取ることのできる明瞭な共鳴音が発生した。続いてガラス球と共鳴周波数との関係を求めたところ,体積が増加するにつれ,共鳴周波数も増大するという正比例の関係が得られた。さらに,内臓を除去したアジを5尾水中で計測したところ,数を増やすとともに共鳴周波数は上昇したが,内臓付きのものでは共鳴周波数が下降した。最後に遊泳中の金魚の体積計測を行ったところ,ばらつきはあるものの,内臓付きのアジと同様に数と共に共鳴周波数が下降することが明らかとなった。これらのことより,魚の内臓(特に浮袋)が共鳴周波数を下げることが示唆され,体積弾性率が高い骨は周波数上昇に寄与し,体積弾性率が水と近い魚肉は共鳴周波数への影響は小さいものと考えられた。さらに,共鳴周波数に大きく影響する要因として共鳴器に付着する気泡が上げられ,今後は気泡の補償が可能なキャリブレーションが必要と判断された。 PLフィルタを用いたマシンビジョンにおいては,カラーカメラで特に色計測を,紫外カメラでは欠陥計測に重点をおいた。カラー画像ではPLフィルタの効果は大きく,正確な色計測が可能となり,紫外画像では,エラの欠陥を検出できた。
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Research Products
(3 results)