2009 Fiscal Year Annual Research Report
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21658093
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| Research Institution | Shinshu University |
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Principal Investigator |
鏡味 裕 Shinshu University, 農学部, 教授 (80308303)
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| Keywords | 始原生殖細胞 / 発生解析 / 代理親 / 生殖細胞キメラ / 個体増殖 / 希少鳥類 / 遺伝資源保存 |
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| Research Abstract |
鳥類において精子の凍結保存技術が確立されているのは精液の採取が可能な一部の家禽に限られている。一方で、卵・胚の凍結保存法は全く樹立されておらず、雌由来の遺伝資源の長期保存が不可能である。そのため、鳥類遺伝資源の安全かつ半永久的な保存戦略の構築が切望されている。本研究は宿主へ移植した始原生殖細胞が機能的な精子および卵に分化することに着目し、精子および卵に代わる新たな鳥類遺伝資源として長期保存しようというものである。
本研究においてはドナー系として横斑プリマスロック、レシピエント系として白色レグホン、をそれぞれ利用した。放卵直後の横斑プリマスロック受精卵を培養し発生ステージ15前後の胚を得た。胚の循環血を採取した。これらの循環血を密度勾配遠心分離によって分離した。遠心分離によって得た始原生殖細胞を洗浄し、血液や卵黄、卵白を除去した。形態学的な観察、及びCVHを用いた抗体染色によって、始原生殖細胞のみを厳密に分取し得ることが明らかとなった。ブスルファンを用いて白色レグホンの受精卵を処理した。こうした処理胚を孵卵し胚の生殖腺を採取した。採取した生殖線に、CVHを用いて抗体染色した。この結果、ブスルファン処理した胚の生殖腺において、ほとんどの始原生殖細胞が除去または不活化されていることが明らかとなった。
今後は、既に調整済の始原生殖細胞をドナーとして利用する。また、代理親出産の宿主として不妊化した初期胚をレシピエントとして利用する。これらのドナー及びレシピエントを用いてキメラを作出する。これにより、宿主自身の精子・卵を全く生産せずに異種由来の精子・卵のみを生産する完全な生殖細胞系列キメラの作出を試みる。
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