2009 Fiscal Year Annual Research Report
糖鎖高次機能デバイス化による細胞間接着相互作用のシミュレーション解析
Project/Area Number |
21658116
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
碓氷 泰市 Shizuoka University, 農学部, 教授 (50111802)
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Keywords | 糖鎖工学 / 糖鎖機能 / 細胞間接着 / バイオセンサー / デバイス化 / 分子認識 / 糖鎖プローブ |
Research Abstract |
細胞膜表面糖鎖構造を模倣した糖鎖リガンドを作製し、これら糖鎖を局在表面プラズモン共鳴法(LSPR)のバイオセンサーチップ上に糖鎖分子鎖集合体を高次機能デバイスとして固定化し、反応性において生体を超える糖鎖プローブを設計する。本測定法を介して糖鎖間の微弱な相互作用を増幅・伝播する仕組みを創出し、糖鎖が媒体する細胞間コミュニケーションの新しい原理に基づく解析システムを開発することを目的としている。 1.ジスルフィド双頭型配糖体の作製 申請者が開発したセルラーゼを触媒素子とし、N-アセチルラクトサミン(Galβ1-4GlcNAc、LacNAc)やキトビオーオース(GlcNAcβ1-4GlcNac)をグリコン基質、アルキルアルコールをアグリコン基質として綜合反応とその後のアグリコン延長により長鎖アグリコン(C_<12~24>)配糖体を調製した。これら配糖体アグリコン部末端アミノ基とジスルフィド化合物末端カルボキシル基とを縮重合反応によりアミド結合を形成させることにより新たにジスルフィド双頭型配糖体を調製し、自己組織化単分子膜作製用の糖鎖リガンドとした。 2.局所表面プラズモン共鳴(LSPR)測定法の確立 LSPR法に基づき、細胞集合化したモデルを作製するために金基板上の金ナノ粒子膜上に糖鎖がAu-S結合によってジスルフィド双頭型配糖体を固定化し、リガンド糖鎖が自己組織化した単分子膜を構築し、小麦胚芽レクチンとの特異的相互作用を観察できた。
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